名称
ndc - ネームサーバデーモン制御プログラム
書式
ndc [-c channel] [-l localsock] [-p pidfile] [-d] [-q] [-s] [-t] [command]
解説
このコマンドを使用する事により、システム管理者はネームサーバを制御可能です。 command を指定しないと、 ndc は、EOF を読み込むまでの間コマンド入力を促します。
オプションは次の通りです:
-c channel | |
制御チャネルのランデブポイントを指定します。
デフォルトは
/var/run/ndcです (UNIX ドメインソケットであり、サーバのデフォルトの制御チャネルです)。 要求する制御チャネルが TCP/IP ソケットの場合、 channel 引数の書式は ipaddr/port になります (例えば 127.0.0.1/54 は、ローカルホストの TCP ポート 54 になります。) | |
-l localsock | |
本オプションは、クライアント側の制御チャネルを特定のアドレスに bind(2) します。 特定のアドレス以外からの接続を拒否するように、サーバを設定可能です。 書式は channel のものと同じです (上述参照)。 | |
-p pidfile | |
古いネームサーバとの後方互換性のため、制御通信用に
ndc
は UNIX シグナルを使用可能です。
この機能は現在のネームサーバではオプションであり、いつかすべて消滅します。
使用可能な
command
の集合は、
シグナルによるインタフェースを使用した場合の方が狭いことに注意してください。
おそらく
pidfile
引数は
/var/run/named.pidのようなものです。 | |
-d | デバッグ出力を有効にします。主に開発者が興味を持つものです。 |
-q | プロンプトと結果のテキスト出力を抑制します。 |
-s | 致命的でないエラー出力を抑制します。 |
-t | プロトコルとシステムのトレースを有効にします。 インストール時のデバッグに有用です。 |
コマンド
いくつかのコマンドは ndc に組み込まれています。 ネームサーバがサポートする完全なコマンドセットは動的であり、これは help コマンド (後述参照) で確認できるはずです。 組み込みコマンドは次の通りです:
/help | 組み込みコマンド用のヘルプを提供します。 |
/exit | ndc コマンドインタプリタから抜けます。 |
/trace | |
トレース機能を切り替えます (前述の -t の記述を参照)。 | |
/debug | |
デバッグ機能を切り替えます (前述の -d の記述を参照)。 | |
/quiet | |
静寂機能を切り替えます (前述の -q の記述を参照)。 | |
/silent | |
沈黙機能を切り替えます (前述の -s の記述を参照)。 | |
注釈
pidfile モードで実行すると、 start と restart のコマンドへの引数は、新しい named に対するコマンドラインとして渡されます。 channel モードで実行すると、 start コマンドは無く、 restart コマンドは単にネームサーバに対して自己を execvp(2) するよう通知します。
作者
Paul Vixie (Internet Software Consortium)