名前
aio_write - 非同期で書き込む
書式
#include <aio.h>
int aio_write(struct aiocb *aiocbp);
説明
aio_write() 関数は非同期の "n = write(fd, buf, count)" をリクエストする。 ここで fd, buf, count は、それぞれ aiocbp->aio_fildes, aiocbp->aio_buf, aiocbp->aio_nbytes で与えられる。 返り値 (return status) n は、完了時に aio_return(3) を使って取得できる。
O_APPEND が設定されない場合、カレントのファイル位置に関係なく、 データは絶対ファイルオフセット aiocbp->aio_offset を開始点として書き込まれる。 O_APPEND が設定されている場合、データはファイルの終端に書き込まれる。 このリクエストの後の、カレントのファイル位置は規定されていない。
「非同期」とは「リクエストがキューに入れられたら、この呼び出しはすぐに返る」 ということである。 呼び出しから戻った時に、書き込みは完了しているかも知れないし、 完了していないかも知れない。 aio_error(3) を使うことで完了したかをテストできる。
_POSIX_PRIORITIZED_IO が定義されていて、 かつファイルがこれをサポートしている場合、 非同期操作は呼び出したプロセスの優先度から aiocbp->aio_reqprio を引いた優先度で登録 (submit) される。
フィールド aiocbp->aio_lio_opcode は無視される。
最大オフセットを超えた通常のファイルには、何もデータが書き込まれない。
返り値
成功した場合、0 が返される。 エラーの場合、リクエストはキューに入れられず、 -1 が返されて、 errno が適切に設定される。 エラーは最初に検知された後で、 (状態 -1 を返す) aio_return(3) と (errno で取得できる EBADF のようなエラー状態を返す) aio_error(3) で報告されるだろう。
エラー
EAGAIN | リソースが足りない。 |
EBADF | aio_fildes は書き込みのためにオープンされた有効なファイルディスクリプタでない。 |
EFBIG | ファイルは通常のファイルであり、少なくとも 1 バイトを書き込もうとしている。 しかし開始位置が、このファイルの最大オフセットと同じかそれを超えている。 |
EINVAL | aio_offset, aio_reqprio, aio_nbytes のうち 1 つ以上が無効である。 |
ENOSYS | この関数がサポートされていない。 |
準拠
POSIX.1-2001
注意
使用する前に制御ブロックを 0 にしておくのは、よい考えである。 この制御ブロックは、読み込み操作が進行している間は変更すべきでない。 読み込まれるバッファ領域は 操作の最中にアクセスすべきではない。 さもないと起こる結果が不定になる。 これに含まれるメモリ領域は、有効なままにしなければならない。
関連項目
aio_cancel(3), aio_error(3), aio_fsync(3), aio_read(3), aio_return(3), aio_suspend(3)