名前
chdir, fchdir - 作業ディレクトリの変更
書式
#include <unistd.h>
int chdir(const char *path); int fchdir(int fd);
説明
chdir() は、現在の作業ディレクトリを path に指定されたディレクトリに変更する。
fchdir() は、ディレクトリがオープンされたファイル・ディスクリプターとして 指定される以外は、 chdir() と同じである。
返り値
成功すると、0 を返す。失敗すると、-1 を返し、 errno に適切な値をセットする。
エラー
ファイルシステムによっては他のエラーが返される事がある。 chdir() で一般的なエラーを以下に挙げる:
EACCES | パス名 path のディレクトリのいずれかに検索許可 (search permission) がない (path_resolution(7) も参照すること)。 |
EFAULT | 割り当てられたアドレス空間外を path が指している。 |
EIO | I/O エラーが発生した。 |
ELOOP | path を解決する際に遭遇したシンボリック・リンクが多過ぎる。 |
ENAMETOOLONG | |
path が長過ぎる。 | |
ENOENT | そのディレクトリは存在しない。 |
ENOMEM | カーネルに十分なメモリがない。 |
ENOTDIR | |
path の構成要素がディレクトリではない。 | |
fchdir() で一般的なエラーを以下に挙げる: | |
EACCES | fd をディレクトリとしてオープンするための検索許可がない。 |
EBADF | fd が適切なファイル・ディスクリプターでない。 |
準拠
SVr4, 4.4BSD, POSIX.1-2001.
注意
fork(2) で作成された子プロセスは、親プロセスの現在の作業ディレクトリを 継承する。 execve(2) の前後で、現在の作業ディレクトリは変更されない。
fchdir() のプロトタイプが有効になるのは、 _BSD_SOURCE を定義した場合か、 _XOPEN_SOURCE を値 500 で定義した場合のみである。