名前


shred - ファイルを繰り返し上書きする

書式


shred [-ITERS] [-fuvxz] [-n ITERS ][ -sSIZE] [--force] [--iterations=ITER] [--size=SIZE] [--remove] [--verbose] [--exact] [--zero] FILE[...]

shred [--help] [--version]

説明


shred は指定されたファイル FILE を 特別なパターンで繰り返し上書きし、 データの復旧がより困難になるようにする。 FILE が ‘-’ の場合、入力ファイルとして標準入力が使われる。

shred はファイルへの実際の書き込み操作が (訳註: 書き込み操作を行ったデバイスと) 同じ場所で起ることを仮定して動作するが、 (トランザクション管理ファイルシステム・分散ファイルシステム・ リモートファイルシステムでは) 書き込みが同じ場所で起らない可能性もあるので注意すること。 また (RAID が使用されている場合) あるデバイス (/dev/hda など) で shred が使用されると、 RAID はこの操作を他のデバイスに対しても同じように行う。

オプション


-f, --force
 可能であれば、パーミッションを無視する。
-ITERS, -n ITERS, --iterations=ITERS
 ITERS 回繰り返し上書きする。(デフォルト: 25)
-s SIZE, --size=SIZE
 SIZE バイトのみを切れ切れにする。 サイズには乗数の文字を使うことができる (下記参照)。
-u, --remove
 shred を実行した後、切り詰めて (truncate) アンリンクする。
-v, --verbose
 進捗状況のメッセージを表示する。
-x, --exact
 全ブロック数以上にファイルサイズを大きくしない。
-z, --zero
 shred を実行した後、NUL で上書きする。
--help 標準出力に使用方法のメッセージを出力して正常終了する。
--version
 標準出力にバージョン情報を出力して正常終了する。

乗数


サイズ数値の後には乗数を指定するサイズ文字と、 通常のバイトを選択する B または 10 進の「商業用」バイトを選択する D を続けてもよい。 例えば ‘1KB’ は ‘1024’ で ‘1KD’ は ‘1000’ である。 b (512 バイト), c (1 バイト), w (これは使用すべきでない - System V では 2、 4.2BSD では 4 を意味する) は例外であり、 BD を続けることはできない。
k キロ: 通常のバイトなら 2^10 = 1024、 10 進のバイトなら 10^3 = 1000
M メガ: 2^20 = 1,048,576 または 10^6 = 1,000,000
G ギガ: 2^30 = 1,073,741,824 または 10^9 = 1,000,000,000
T テラ: 2^40 = 1,099,511,627,776 または 10^12 = 1,000,000,000,000
P ペタ: 2^50 = 1,125,899,906,842,624 または 10^15 = 1,000,000,000,000,000
E エクサ: 2^60 = 1,152,921,504,606,846,976 または 10^18 = 1,000,000,000,000,000,000
Z ゼタ: 2^70 = 1,180,591,620,717,411,303,424 または 10^21 = 1,000,000,000,000,000,000,000
Y ヨタ: 2^80 = 1,208,925,819,614,629,174,706,176 または 10^24 = 1,000,000,000,000,000,000,000,000

関連項目


Peter Gutmann の論文 ‘Secure Deletion of Data from Magnetic and Solid-State Memory’, 出典 the proceedings of the Sixth USENIX Security Symposium (San Jose, California, 22-25 July, 1996)。 この論文は http://www.cs.auckland.ac.nz/~pgut001/pubs/secure_del.html からオンラインで入手できる。

注意


プログラムのバグは bug-fileutils@gnu.org へ報告してください。 この man ページは Ragnar Hojland Espinosa <ragnar@ragnar-hojland.com> が作成した。

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