名称


grolbp - Canon CAPSL プリンタ (LBP-4 と LBP-8 シリーズレーザプリンタ) 用 groff ドライバ

書式


grolpb [ -l ] [ --landscape ] [ -v ] [ --version ] [ -c ] [ --copies= ] [ -p ] [ --papersize= ] [ -o ] [ --orientation= ] [ -F ] [ --fontdir= ] [ -h ] [ --help ] [ files... ]

解説


grolbpgroff のドライバであり、Canon LBP-4 と LBP-8 プリンタに適した CPSL と VDM 形式の出力を生成します。

grolj4 との互換性のために troff のものに加え、描画コマンドとして次のものが利用可能です:
\D’R dh dv 現在の位置と、現在の位置 +(dh,dv) とを対角とする罫線 (つまり黒く塗りつぶした矩形) を描きます。

オプション


1 文字オプションとその引数との間には空白があってもなくても構いませんが、 長いオプション名とその引数との間には空白と、または等号記号 (‘=’) が 必要なことに注意してください。
-cnumcopies
 
--copies=numcopies
 各ページを numcopies 回印刷します。
-l
--landscape
 landscape にて文書を印刷します。
-ppaper_size
 
--papersize=paper_size
 用紙サイズを paper_size にします。 paper_size用紙サイズ 節で示された有効なサイズ種別である必要があります。
-oorientation
 
--orientation=orientation
 文書を orientation 方向に印刷します。 orientation は ‘portrait’ または ‘landscape’ である必要があります。
-v
--version
 バージョン番号を表示します。
-Fdir
--fontdir=dir
 フォントとデバイス記述ファイルの検索パスの前に、ディレクトリ dir/devlbp を追加します。
-h
--help 簡単なへルプを表示します。

書体


ドライバは Dutch, Swiss, Swiss-Narrow スケーラブル書体それぞれに対して、 Regular, Bold, Italic, Bold-Italic スタイルをサポートしています。 さらに Courier 書体の 8, 12 ポイント、 等幅 Elite 書体の 8, 10 ポイントそれぞれに対して Regular, Bold, Italic スタイルがサポートされています。

これらのフォントを使用するためのフォント名を以下の表にまとめます:

書体 Regular Bold Italic Bold-Italic
Dutch TR TB TI TBI

用紙サイズ


用紙サイズは DESC ファイルまたは grolbp に対するコマンド行オプションで指定できます。 用紙サイズが両方で指定された場合は、コマンド行オプションが DESC ファイルの内容よりも優先されます (この原則はページの向きにも 適用されます)。

DESC ファイルで用紙サイズを設定するには、 papersize desired_papersize, を含んだ行をそのファイルに記入します。 desired_papersize は次のうちのいずれかです:
o 認識される用紙サイズのうち 1 つ: ‘a4’, ‘letter’, ‘legal’, ‘executive’
o カスタム用紙サイズ 小節で説明するカスタム定義された用紙サイズ
o 希望の用紙サイズが上記形式のいずれかで 1 行目に書かれている ファイル名 (例えば /etc/papersize)
有効な papersize 行が複数 DESC ファイルに書かれている場合には、最初の有効なもののみが使用されます。

コマンド行で用紙サイズを設定するには、

-p desired_papersize

または

--papersize=desired_papersize

を他の grolbp オプションに加えます。 desired_papersizeDESC ファイルと同じ形式です。

用紙サイズには大文字小文字の区別はありません (すなわち ‘A4’ は ‘a4’ と同じです)。

DESC ファイルやコマンド行で用紙サイズが指定されなかった場合には、 デフォルトサイズの A4 が使用されます。

カスタム用紙サイズ


 カスタム定義された用紙サイズは custlengthxwidth 形式で指定します。ここで lengthwidth には使用したい用紙寸法のプリンタ単位 (1/300 インチ) が入ります。 例えば、2 インチ× 4 インチの葉書サイズ用紙に印刷するには、 DESC ファイルの先頭に

papersize cust600x1200

という行を書きます。

ページ向き


ページサイズと同様、印刷ページの向き (portrait または landscape) は DESC ファイルまたはコマンド行オプションで指定できます。 ここでも大文字小文字の区別はありません。

DESC ファイルで向きを設定するには、以下の行を書きます:

orientation [portrait|landscape]

用紙サイズと同じように、 DESC ファイル中の最初の有効な orientation コマンドのみが使用されます。

コマンド行オプションでページ向きを設定するには DESC ファイルと同じパラメータ (portrait または landscape) を -o または --orientation オプションで指定します。 また -l オプションによる強制的な landscape でのページ印刷も可能です。

フォントファイル形式


groff_font(5) に記述されている通常コマンドに加えて、 grolbp は要求された時にプリンタに送るフォント名を指定するコマンド lbpname を用意しています。 このコマンドの文法は次のとおりです:

lbpname printer_font_name
o ビットマップフォントでは printer_font_name は次の形式です。

N\(labase_fontname\(ra\(lafont_style\(ra

base_fontname はプリンタのフォントリストに現れる名前から最初の 1 文字を除いた フォントサイズまで (フォントサイズは含まない) のフォント名です。 font_styleR, I, B のうちの 1 文字で、それぞれ Roman, Italic, Bold のフォントスタイルを 示しています。

例えば、プリンタの font listing A がフォント ‘Nelite12I.ISO_USA’ を表示した場合、フォント設定ファイルの 対応する項目は次のものになります。

lbpname NeliteI

ただし (前述した) 利用可能なビットマップフォントのフォント名と フォントサイズはプログラム中にハードコードされているため、 新しいビットマップフォントを追加でサポートするには grolbp を書き換える必要があることに注意してください。
o スケーラブルフォントでは、 printer_font_name はプリンタの font listing A に表示されるフォント名と同じです。
例えば、プリンタの font listing A に ‘Swiss-Bold’ と表示される、bold 体の ‘Swiss’ を選択するのに必要な lbpname コマンド行は次のようになります。

lbpname Swiss-Bold

lbpname の引数は大文字小文字が区別されます。
/usr/share/tmac/lbp.tmac
 grolbp で使用するマクロ。

関連ファイル


/usr/share/groff_font/devlbp/DESC
 デバイス記述ファイルです。
/usr/share/groff_font/devlbp/F
 F というフォントに対する記述ファイルです。

関連項目


groff(1), troff(1), groff_out(5), groff_font(5), groff_char(7)

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